愛犬の目が開かない!?充血や涙がでる原因とは?|放置すると危険な角膜潰瘍の可能性も

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愛犬の目が開かない!?充血や涙がでる原因とは?|放置すると危険な角膜潰瘍の可能性も

愛犬の目が開かない、目が赤く充血している、涙がポロポロと出ている様子を見ると、飼い主様としてはとても心配になりますよね。目のトラブルは目に見えてわかりやすい反面、犬自身が言葉で訴えることができないため、見過ごされてしまうことも少なくありません。


「目が開かない」「目が赤い」「涙が止まらない」といった症状がある場合、単なる疲れや一時的な刺激と考えず、早めに原因を特定し適切に対処することが大切です。


今回は、犬の目の異常が起こる主な原因や、特に注意が必要な病気である角膜潰瘍について詳しく解説します。愛犬の目の健康を守るために、ぜひ最後までお読みください。


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目が開かない、目が充血して涙が出る|愛犬の目の症状にはどんな原因が?

愛犬の目が開かなかったり、目が赤く充血したり、涙が止まらない場合、その背後にはいくつかの原因が考えられます。その中でも特に注意が必要な3つの病気について詳しく解説します。


<角膜潰瘍>

角膜潰瘍は、目の透明な部分である角膜に傷がつき、それが潰瘍化した状態です。早めの対応が重要となる病気のひとつです。


■原因

・外傷(爪や植物による傷など)

・感染(細菌やウイルス)

・ドライアイや他の目の異常


■症状

・目が開かない(症状としてもっとも多く見受けられます)

・目の充血

・涙が止まらない

・光を嫌がる(羞明)

・目を閉じる、またはしきりに目をこする

・痛みを感じている様子


角膜潰瘍は放置すると視力に重大な影響を及ぼし、最悪の場合は失明の恐れもあります。これらの症状が見られた場合は、すぐに動物病院を受診してください。


<結膜炎>

結膜炎は、まぶたの裏側から白目を覆う薄い膜「結膜」に炎症が起きた状態です。犬の目の異常として比較的一般的な症状です。


■原因

・アレルギー(花粉やハウスダスト)

・細菌やウイルス感染

・ゴミや埃などの異物


■症状

・目の充血

・かゆみ

・涙が増える

・まぶたの腫れ


軽度の場合は自然に治ることもありますが、症状が長引く、または悪化した場合には早めに動物病院で診察を受けましょう。


<アレルギー>

犬にも人間と同じようにアレルギーがあり、これが原因で目が赤くなったり涙が増えたりすることがあります。


■原因

・花粉

・ハウスダスト

・食べ物


■症状

・目の充血

・涙が増える

・くしゃみや鼻水

・皮膚のかゆみを伴う


アレルギーが疑われる場合は症状を記録して獣医師に相談し、アレルギー検査を行うことで原因を特定することが重要です。環境の調整や適切な治療により、症状を緩和できます。


こんな症状があったら要注意!動物病院への受診を考えるタイミング

愛犬が目の違和感を訴えるような行動を見せたら、早めの対応が大切です。目のトラブルは放置すると症状が悪化し、視力の低下や失明につながることもあります。


次のような症状が見られたら、迷わず動物病院を受診しましょう。

・目を痛がる様子が見られる

目をしきりに閉じたり、まばたきの回数が増えたりする。目の周りに触られるのを嫌がる場合も注意が必要です。


・目をこする、物にこすりつける

前足で目をこすったり、家具やカーペットに顔をこすりつけたりすることが増えた場合、目に異物や不快感がある可能性があります。


目の充血や涙が増える

白目が赤く充血している、涙が止まらないといった症状は、炎症や感染症のサインかもしれません。


目やにが増える、または色が異常

黄色や緑色の異常な色をしている場合や、目やにが増えて拭いてもすぐに溜まる場合は注意が必要です。


目が腫れる、左右で大きさが違う

目が腫れている、または左右で大きさが明らかに異なる場合は、外傷や病気が疑われます。


視力に問題がある行動をとる

物にぶつかる、階段を降りるのをためらうなどの行動は視力低下の可能性があります。


目の中に異物がある、外傷が見られる

目の中に何かが見える、または傷がある場合、無理に触れず、すぐに動物病院を受診してください。


目が濁っている、白濁している

目が白っぽく濁る、透明感が失われている場合は深刻な病気が考えられます。


急な症状に対応するために、夜間や休日も診察可能な動物病院を普段から確認しておくと安心です。近隣の病院をリストアップし、連絡先をメモしておくかスマートフォンに登録しておきましょう。


特に救急対応を行っている施設については、所在地や受付時間を把握しておくと安心です。


特に注意が必要な「角膜潰瘍」とは?

角膜潰瘍は、犬の目の表面を覆う透明な膜(角膜)が傷つき、そこが陥没してしまう病気です。


この状態になると、目が充血したり涙が止まらなくなったりするほか、強い痛みを伴う場合もあります。角膜潰瘍は放置すると視力を失う危険性もあるため、早期発見と適切な治療が愛犬の目を守る鍵となります。


角膜潰瘍が起こる原因としては、散歩中に砂やゴミが目に入ることや、他の犬と遊んでいる際に目を引っかかれて傷つくことが挙げられます。


また、フレンチブルドッグやシーズーのように、目が顔から飛び出している短頭種の犬は、目が傷つきやすく、角膜潰瘍を発症するリスクが高いと言われています。


角膜潰瘍の治療について

角膜潰瘍の治療は、症状の進行具合や状態によって異なりますが、早期に治療を開始することが最も重要です。


軽い症状の場合、感染を防ぐために抗生物質を含む目薬や軟膏を使用した治療が一般的に行われます。


また、「血清点眼」と呼ばれる方法が採用されることもあります。


この治療法では輸血用に専用飼育している健康な犬の血液から作った血清を点眼薬として使用します。


血清には一般的な目薬にはない角膜を再生する効果があり、治りが特に良いことが特徴です。当院では輸血用のゴールデン・レトリバーの血清を使用しており、多くの治療実績があります。


角膜の傷が深く、潰瘍が進行している場合には、外科的治療が必要になることがあります。その際には、「フラップ法」と呼ばれる術式を用いることが多く、結膜や瞬膜を使って患部を覆うことで、傷を保護しながら治癒を促します。


治療は、愛犬の痛みをできるだけ和らげることを最優先に進めています。また、飼い主様の不安を少しでも軽減できるよう、治療内容や経過についてわかりやすく丁寧にご説明いたしますので、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。


目の病気の予防と日頃のケア方法

愛犬の目を健康に保つには、日々の観察と丁寧なケアが大切です。まず、毎日愛犬の目をよく観察し、涙や目やにが普段より多くなっていないか、目が赤くなっていないかを確認しましょう。


目の周りが汚れている場合は、柔らかいガーゼやコットンにぬるま湯を含ませ、優しく拭き取ってください。その際、目に刺激を与えないよう、必ず清潔な手で丁寧にケアを行うことが重要です。


散歩や外出の際にも注意が必要です。特に砂ぼこりや小さな異物が目に入らないように気をつけてください。


短頭種の犬は目が大きく突き出ているため、砂や枝などが目に入りやすくなります。強風の日や埃が舞いやすい環境では、目の保護を意識することが大切です。散歩から帰った後には、目に異物が入っていないか軽くチェックすると安心です。


また、定期的に動物病院で検診を受けることも忘れないようにしましょう。獣医師に目の健康状態を確認してもらうことで、病気の早期発見が可能になります。


まとめ

愛犬の目の健康を守るためには、日々の観察と適切なケアが欠かせません。「目が赤い」「涙が多い」など、少しでも普段と違う様子が見られたら、早めに動物病院で診察を受けることをおすすめします。


早期の対応が、愛犬の視力や快適な生活を守ることにつながります。


不安なことや気になる症状がございましたら、どんな小さなことでもお気軽に当院までご相談ください。


埼玉県さいたま市浦和区 結城チロロ動物病院

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